アメリカ国民は総じて先に楽しんで後で支払うというマインドが強く、サブプライムローン危機までは低貯蓄率と借金依存体質が指摘されていたが、2006年6月13日の日本経済新聞ではそれを裏付けるようにアメリカ人の借金依存度が深まっている状況を報じていた。
また、2004年以降の石油価格の高騰が車依存の高いアメリカ家計を直撃した事もあって、1999年にアメリカの消費者団体「コンシューマー・アクション」が作成した、66項目にわたる節約の手引「66 Ways to Save Money」サイトへのアクセスが急増していたとか。
http://www.consumer-action.org/english/articles/66_ways_to_save_money_en/
その「66 Ways to Save Money」は、
・航空運賃、・新車及び中古車の購入と自動車保険の選択、
・生命保険や各種保険の選択、
・銀行口座の手数料比較とクレジットカードの使い方、
・住宅ローン、
・家電製品選びと省エネ、
・光熱費や電話代節約、
・食品や医薬品の購入、
・葬儀・埋葬費用、
など、広い範囲に亘って詳細な節約のポイントが書かれていて、
○自動車ローンではこうすれば、貴方は契約期間中に数千ドル節約できる」
○住宅ローンでこうすれば、ローン期間に数万ドル節約できる
○食品購入でこうすれば一年で数百ドル節約できる
などと、節約金額が具体的にイメージできる表現をしていてなかなか説得力がある。
さらに、
○住宅ローンでは頭金を多くして返済期間を短くする事が一番お金を節約できる
○「生命保険は少なくとも15年は継続する事を前提に選ぶべきで、数年で切り換えると2倍も費用がかかる
○自分の葬儀・埋葬費用は事前に葬儀サービス会社数社から安いところを選び、最小限必要な準備を自ら記録して、家族に渡しておくと不要な支出を防げ、家族も安心できる
等と具体的で正に手取り足取りのアドバイスになっている。
これを読んでつくづく感じたのは、節約も寝転んでいては出来ないということ。
情報収集や定期的な請求書や口座残高チェックなど、相当マメでないと節約も出来ない事は、これほど懇切丁寧な節約手引きサイトがあっても、サブプライムローン危機とそれに連なるリーマン・ショックを防げなかった事が裏付けている。