5年前に70歳の誕生日を迎えた時は二つの女子会から古希祝いの花束をプレゼントされた。
二つの女子会とも私を含めて4人の構成で、一つは会社で長い間親しくつきあってきた年下の同僚たち、もう一つは広報業務という仕事を通して知り合い、頻回に顔を合わせて励まし合ってきた社外の仲間で、私の60歳の定年退職後も何かと集まってお喋りと食事を楽しんできたが、75歳の誕生日を迎えた今年は花束も食事会もなかった。
あれから5年を経て、今では、メンバーが老親の介護や共稼ぎの子供たちの孫の世話に追われ、中には自身の健康問題で、かつてのようにグループとして一堂に会する機会を持ちにくくなった。
そして今では、比較的時間の融通が利く仲間と差しで食事とお喋りを楽しんでいる。
本来の私は、グループで当たり障りのない会話をするよりも、差しでとことん話し合う方が好きなので、それなりに満足している。